クールビズでもネクタイの着用は必須?基本スタイルを解説
今ではすっかり世間に定着している「クールズビズ」ですが、そのスタートは2005年。エネルギー問題への対策としてエアコンの温度を高めに設定する一方、軽装化によって暑い夏を快適に過ごせるように環境省が呼びかけたのが始まりです。そのため、「クールズビズ」の服装に関する可否が環境省から示されています。そのガイドラインによると、「クールビズ」の基本スタイルは「ノージャケット」「ノーネクタイ」です。さらに「半袖シャツ」も認められ、「かりゆしシャツ」や「チノパンツ」も許容範囲となっています。さらにスーパークールビズでは、ポロシャツ、アロハシャツ、チノパンツ、スニーカーに加え、Tシャツ、ジーンズ、サンダルまで着用可能。いずれにしても、クールズビズではネクタイを締める必要がないと公式に認められています。ちなみに、クールビズの期間は当初、5月1日〜9月30日までと定められていました。しかし、2021年に撤廃。現在は各企業に一任されています。
クールビズ期間中にネクタイが必要になる3つのケース
クールズビズの基本スタイルがノータイだとしても、シチュエーションによってはネクタイを着用する必要があります。判断基準は簡単で、日常的なオフィスではノータイでOKでも、「よりフォーマルなシーン」ではネクタイを締める必要があるだけ。そのため、ネクタイを着用する場合はジャケットも羽織るのが原則です。ネクタイが必要な3つの具体的なケースについて解説しましょう。
取引先への訪問・商談時
「商談」などで取引先を訪問する場合は、クールズビズの期間中であってもよりフォーマルな服装を選んだほうがベターです。とくに「初対面」の場合は、ややフォーマルなコーディネートを選び、失礼な人、常識をわきまえていない人といった印象を与えないように気をつけましょう。どんな服装にするか迷った場合はフォーマルなほうを選び、ジャケットとネクタイを着用するのがおすすめ。何度か会ったことがある場合は相手の服装に合わせるという考え方もありますが、よりフォーマルな服装を選んでおいたほうが失礼だと思われる可能性は抑えられます。
就職活動
「就職活動」のリクルートスタイルは、正統派のビジネススタイルがベース。クールビズは涼感を得るためのカジュアルな服装なので、就活では避けたほうが無難です。ただし、「実際の仕事着をチェックするため」や、「体温調整への配慮のため」に、クールビズを指定・許可しているケースもあります。いずれにしても、服装で減点されることのないように服装の指定がないかどうか連絡事項をしっかり確認するようにしましょう。たとえ指定されていても、カジュアルなクールビズで面接などに臨むのが不安な場合は、ノータイのシャツスタイルをベースにしつつ、ジャケットとネクタイも持参するのがおすすめ。周囲に合わせてジャケットやネクタイを追加できるようにしておけば万全です。
結婚式や葬儀などの冠婚葬祭
クールズビズの期間中であっても、冠婚葬祭に参列する際はフォーマルな服装が求められます。そもそもクールズビズはその名の通り、ビジネスシーンでの服装なので、フォーマルな場もひとくくりにして考えるのはナンセンスです。結婚式や葬式では、フォーマルな服装の一環としてネクタイは必須となります。ただし結婚式の二次会など、少しカジュアルな集まりの場合は、ノータイのクールビズをベースにしても問題ありません。その際にドレス感をアップする小物としてネクタイを活用するのもおすすめです。
クールビズ期間中のノーネクタイに関する2つのマナー
クールビズは「ノータイ」が基本です。そこで、押さえておくべきノータイにまつわる基本マナーを解説します。覚えてしまえば簡単なので、クールビズのルールとしてインプットしておきましょう。
半袖シャツ・ポロシャツはネクタイなしが基本
冒頭で解説した通り、クールビスやスーパークールビズでは「半袖シャツ」や「ポロシャツ」が許容範囲として認められています。その一方でビジネススタイルにおいては、ネクタイを使用する場合はドレスシャツに合わせるのが原則です。そのため、半袖シャツやポロシャツを始めとするカジュアルなトップスを着用する場合は、ノータイが基本だと考えて間違いありません。
ネクタイを着用しない場合はフロントボタンを1つ開ける
クールビズは、「暑い夏でも快適に過ごすための軽装」がもともとの狙いです。そのためにネクタイは着用せず、シャツの首元はボタンを外して空気の通りを良くするのが原則です。その一方、ボタンをたくさん外し過ぎるとだらしなく映り、ビジネスシーンにふさわしくない印象になってしまいます。そこで、シャツのボタンはいちばん上のみを外すのが基本マナーとなっています。ボタンをすべて留めたほうが上品に見えるケースもありますが、暑苦しく見えたり窮屈な印象を与えたりする懸念も。それを避ける意味でも、クールビズではシャツのボタンを1つだけ外すと覚えておきましょう。
【アイテム別】クールビズ期間中のネクタイあり・なしコーデのポイント
クールビズの期間中でも、フォーマルなビジネスコーデが必要な場合は、正統派のスーツスタイル or ジャケパンスタイルを築けばOK。ただし、ネクタイを着用しつつ適度にカジュアルダウンした上級者向けのコーディネートもあります。ここでは、そんなバリエーションも含めてクールビズ期間中の「典型的な着こなし」をピックアップ。ネクタイなしの王道スタイルに加え、ネクタイありの基本編から応用編まで解説します!
ネクタイなしコーデ
クールビズスタイルの基本形は、シンプルで品のあるこんなシャツスタイル。定番カラーのドレスシャツに上質感あるスラックスを合わせ、ノータイでありながらもビジネスシーンにふさわしい品格を確保しています。ポイントは、ノータイに最適なシャツの「襟型」。襟先の開きが広い「ワイドカラー」「ホリゾンタルカラー」「カッタウェイ」は襟先がバタつかず、ネクタイがなくても首周りがすっきりまとまります。また、「ボタンダウンカラー」も襟先が固定でき、首元が美しく決まるのでおすすめです。トップスをポロシャツや半袖シャツにすれば、さらなるカジュアルダウンも可能。そんな時こそパンツは上品なスラックスを選び、最低限の品位は保つようにしましょう。
ネクタイありコーデ基本編
正統派のクールビズスタイルに、上品なネクタイとジャケットをプラスすれば、フォーマルな場にも対応するジャケパンスタイルが完成します。厳密に言えば、タイドアップする際のシャツはそれに適した襟型を選ぶ必要があり、ここで選んでいるような「セミワイドカラー」か、標準的な「レギュラーカラー」が定番です。クールビズの期間中にネクタイを着用する場合は、原則としてよりフォーマルな服装である必要があるため、オーソドックスなジャケパンスタイルをベースにするようにしましょう。
ネクタイありコーデ応用編①
ネクタイを着用しながら、適度にカジュアルなクールビズスタイルを築く上級者向きの着こなしもあります。その筆頭が、スラックスよりもくだけた印象のチノパンツを取り入れたコーディネート。トラッド調のカジュアルなコーディネートにまとまります。ただし、ここで使っているのは「楽スラ」のベージュ。仕様はスラックスですが、チノパンツを連想させるカラーを選んでカジュアルダウンしているのがポイントです。スラックスの定番カラーはグレー、ブラック、ネイビーなので、それ以外の明るめなカラーを取り入れるだけで、さり気ないカジュアルダウンが実現。ニットタイなどの少しカジュアルなネクタイを合わせ、さらに着崩すという手もあります。
ネクタイありコーデ応用編②
ネクタイを使う際はジャケットも着用するのが原則ですが、そこまでフォーマルにしたくない場合は、ジャケットではなくジレ(ベスト)で代用する方法も。ジャケットより軽快な印象に仕上がる一方、ネクタイの剣先がしっかり固定できて上品にまとまります。シャツスタイルよりは涼感が損なわれ、ジャケパンスタイルと比べるとフォーマル感は劣るため、ジレを使ったスタイルが不可欠なシーンはほとんどありませんが、周囲と差別化したい時には打ってつけです。このお手本は、白いパンツを選んでいるのもポイント。清涼感や清潔感、こなれ感やカジュアル感を演出し、いっそう洒脱なイメージに導いています。
クールビズに合わせるおすすめのネクタイ3選
最後に、クールビズのコーディネートに似合うネクタイをピックアップして紹介します。クールビズならではの涼感を生かしながらも、品格が高められるようなデザインのネクタイを選ぶのがポイントです。
ネイビーストライプタイ
スーツの定番カラーでもある「ネイビー」は、ネクタイの定番カラーでもあります。その中でも、使っている色が少ないネイビーの無地は汎用性が抜群。ただし、のっぺりして物足りない印象になることもあります。そこで、無地に近い汎用性がありながら、控えめな表情もある「シャドーストライプ」のネイビーがイチ押しです。こちらは京都の丹後で製織した上質な生地を採用。滑らかな質感と美麗な光沢が特徴です。縫製は宇治市の老舗が手掛け、細部までこだわって丁寧に仕上げています。
シルバータイ
クールな「モノトーン系カラー」もクールビズにマッチ。ホワイトやブラックはフォーマルな印象が強すぎるため、ビジネスシーンでは「グレー」や「シルバー」がおすすめです。ここでピックアップしたのはシルバー。無機質なイメージが強い無地ではなく、細かいドット柄がドレスなアクセントとして効いているデザインを選んでみました。ビジネスシーンだけでなくフォーマルなシーンもカバーするバランスが絶妙です。
ストライプサックスタイ
清涼感をアップしたい場合は、「寒色」のネクタイを選ぶのがセオリー。ということで、ネイビーより少し明るいブルーのネクタイをセレクトしました。すでに解説した通り、汎用性が高いのは無地ですが、表情に乏しく物足りない印象になりがち。そこで、生地に表情があるウールタイを選んでいます。シルクタイと比べるとマットなため、ドレス感が高すぎず、クールビズにも最適。その一方、イタリアを代表する名門ミルの上質なスーツ地を使っているので、ビジネスシーンにふさわしい品格も備えています。
まとめ
クールビズの目的や象徴的なコーディネート、それに基づいたネクタイ有無の考え方について解説しました。暑い季節の仕事用ワードローブは、シャツが主役のクールビズスタイルをベースにしつつ、必要な際にはネクタイ+ジャケットが追加できるように準備しておくと完璧です。コーディネートの実例でも使用していますが、〈SOLVE(ソルブ)〉にはクールビズに最適なシャツやパンツ、ネクタイやジャケットが揃っています。必要なアイテムやほしいアイテムがないか、一度チェックしてみてください。
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