カッターシャツってどんなシャツ?
結論から言ってしまうと、「カッターシャツ」とは「ワイシャツ」のこと。もう少しかみ砕くと、襟とカフス(袖口)が付いたシャツを指します。また、最近は「ドレスシャツ」と呼ばれることも増えています。ビジネス〜フォーマルのドレスなスタイルで着用するシャツなので、「ドレスシャツ」という呼び名はしっくり来るのではないでしょうか。その一方、「カッターシャツ」や「ワイシャツ」は語源がわかりにくいので、以下で詳しく解説します。
カッターシャツの語源と由来
「カッターシャツ」の語源は2つの説があります。1つ目は、「カッターボート」用に開発されたスポーツシャツという説です。「カッターボート」とは、船舶に搭載される小さめな手漕ぎボートのこと。帆船の時代は船長などの要人を船から陸に運ぶためにカッターボートを使っていたため、正装としてカッターシャツを着用していたそうです。もう1つは、スポーツメーカー〈ミズノ〉の「商品名」が広まったという説。創業者の水野利八氏が襟付きシャツの商品名で悩んでいた際に大きな野球の試合を観戦し、試合終了後に観客が「勝った! 勝った!」と喜んでいる姿を見て「カッターシャツ」と命名したそうです。当時のコピーには「ハイキングに、テニスに、事務用に」と書いてあるので、スポーツからビジネスまで幅広く使えるシャツとして販売していたを推察できます。とくに学生たちの間で評判になったようで、商品名がそのままアイテム名として根付き、今に至っていても不思議ではありません。こうしたエピソードは今でも〈ミズノ〉の公式サイトに掲載されているので、「ミズノ商品説」が有力に思えます。
ワイシャツの語源と由来
一方、「ワイシャツ」の語源も2つの説があります。1つ目は、着用してボタンを外した際の襟元が「Y字型」だからという説。Tシャツと同じようにフォルムが語源になっていると思っていた人も少なくないのではないでしょうか。その場合は、アルファベットを使った「Yシャツ」が正しい表記になるのかもしれません。もう1つは、英語の「White Shirt(ホワイトシャツ)」を聞き間違えたという説。実際にネイティブ風に発音してみると、「ワイ シャツ」に近い音になるのがわかります。さらに具体的な説として、1873年(明治6年)に当時18歳だった石川清右衛門氏がヨーロッパの人からシャツを受け取る際に聞き間違えたというエピソードまであります。石川氏はその後、解体と縫い直しを繰り返してワイシャツの構造を学び、1876年に「大和屋シャツ店」をオープン。現在でも公式サイトにそのエピーソードが紹介されていることから、「聞き間違い説」が有力なようです。
参考)
http://www.yamatoya-shirts.co.jp/history.html
カッターシャツとワイシャツの地域差
意味としては「カッターシャツ」=「ワイシャツ」ですが、どちらで呼ぶかは地域差もあるようです。実は、「カッターシャツ」は主に西日本で使われている呼び名。〈ミズノ〉の本社が大阪にあることも関係しているのかもしれません。一方、東日本では「ワイシャツ」と呼ぶのが一般的です。そのためか、メディアなどでは「ワイシャツ」という呼び方が主流。首都圏で生活してきた人は、「カッターシャツ」という単語を聞いたことがなくても不思議ではないようです。さらに、両者を使い分けている地域もあります。学生服の下に着るシャツを「カッターシャツ」、大人がスーツの下に着るシャツを「ワイシャツ」と呼び分けている一部地域もあるのです。その理由は、〈ミズノ〉の「カッターシャツ」が学生に人気だったことと関係あるのかもしれません。
カッターシャツを選ぶ5つのポイント
カッターシャツが何なのかわかったところで、選び方も簡潔に紹介しておきます。5つのポイントに分けて解説しますので、「カッターシャツ」=「ワイシャツ」を新調する際の参考にしてください。
サイズ
ビジネススーツの下に着るカッターシャツは、体にフィットするジャストサイズが鉄則。裾周りはスラックスにパンツインするのでごまかしも効きますが、首周りや裄丈はごまかせないのでとくにサイズ感をチェックしましょう。全体としては、余分なシワが入ってダラしない印象になっていないかどうかも確認。スマートで清潔感のあるシャツ姿が理想的です。(※サイズ選びに関する詳細は、こちらのコラムも参考にしてください。 「シャツの「ゆとり問題」を解決! オーダーシャツだからこそ自由に設定できるサイズの決め方を解説」 )
【参考】まずは自分のサイズをチェック
襟の形
「襟型」とも呼ばれる「襟の形」は、カッターシャツの印象を左右する重要な要素です。原則としては、「レギュラーカラー」や「セミワイドカラー」は汎用性が高く、シーンを選ばず使えます。また、ネクタイの結び目を大きめにしたい場合は、「ワイドカラー」を選ぶと好バランスにまとまります。襟先が固定できる「ボタンダウンカラー」や、襟の開きが大きい「ホリゾンタル」「カッタウェイ」は、少しカジュアルな襟型。ノータイでもサマになりやすく、少し着崩したビジカジスタイルに最適です。
【参考】襟型について詳しくはこちら
色・柄
カッターシャツをビジネスシーンで使用するなら、色はホワイトかサックスブルーが定番。柄は無地かストライプ柄を選ぶようにしましょう。チェック柄は少しカジュアルな印象になるので、状況に合わせて選ぶのが得策です。フォーマルなシーンで着用するなら、白の無地が原則。冠婚葬祭用として1枚は持っておくのがおすすめです。
生地
スーツの下に着るカッターシャツはデザインがシンプルなので、生地感が印象を左右します。キメが細かくツヤのある生地ほど上品で、粗野感や毛羽感が強い生地ほどカジュアルな印象になるのがセオリーです。また、手入れのしやすさにこだわるなら、「イージーケア」などの機能が明記されている生地が便利。〈SOLVE(ソルブ)〉でも独自の「超ノンアイロン」生地を展開し、高い評価を得ています。シワがつきにくい生地や速乾性のある生地は、カッターシャツをデイリーに使う人の強い味方。最近は、汚れがつきにくい生地も増えています。
【参考】豊富な生地からぴったりな生地を選べる、SOLVEのオーダーシャツ
値段
カッターシャツの値段は意外と範囲が広く、生地や仕立てによって左右されます。ちなみに〈SOLVE(ソルブ)〉のオーダーシャツは、6,600円〜14,000円(※すべて税込)という価格帯。たとえ高級品でも染みや汚れがつくのは避けられないので、リーズナブルなシャツをこまめに買い換えている人も少なくありません。
カッターシャツはオーダーメイドもおすすめ
選び方の最初に「サイズ」を挙げたように、カッターシャツにとってサイズはかなり重要です。自分にもっともフィットするサイズを追求するなら、オーダーメイドで作るのが最善策。〈SOLVE(ソルブ)〉はオーダーシャツからスタートしたブランドなので、その品質は折り紙付きです。襟型、色柄、生地にもこだわれるので、カッターシャツを新調する際はオーダーシャツも選択肢に入れてみてください。
【参考】オーダーシャツは何ができる?詳しくはこちらをチェック
まとめ
「カッターシャツ」「ワイシャツ」「ドレスシャツ」はどれも同じアイテムを指していますが、語源の違いや地域差があることがわかりました。背景にあるエピソードも興味深いので、ウンチクとして覚えておいて損はないでしょう。呼び名はさておき、スーツの下に着るシャツはビジネスマンの必需品。サイズやディテールまでこだわり、納得できる1着を揃えておくのが大人の嗜みです。
SOLVE公式サイトのご案内
SOLVEでは、はじめてオーダーシャツ(オーダースーツ及びカスタムオーダーTシャツも含む)をご購入されるお客様向けに採寸や試着サービスを用意しております。
青山本店で実施中の「来店採寸サービス」では、採寸のほか販売中の生地サンプルや襟、カフスなどのパーツ見本をご覧いただけます。
またお気に入りのシャツをお送りいただければ、採寸結果をメールでご案内する「シャツ採寸サービス(現在送料無料キャンペーン中)」を行っております。オーダーシャツはお届け後30日以内の場合、初回お直しが無料なのでお気軽にお試しください。
青山本店ではその他Tシャツやセットアップなど販売中の製品を展示しており、ご試着も可能ですのでお気軽にお問い合わせください。
【参考】無料で利用できるおすすめガイド
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