ボタンダウンシャツは、ビジネスからカジュアルまでさまざまなコーディネートに対応できる、使い勝手のいいシャツです。

しかし、ドレスシャツと比較するとカジュアルな雰囲気があるため、着用シーンやマナーには注意が必要です。

この記事では、ボタンダウンシャツの基礎知識や着用マナー、シーン別の着こなし方と注意点、ネクタイの結び方などを詳しく解説します。おすすめのボタンダウンシャツも紹介しますので、ボタンダウンシャツをおしゃれに着こなしたい人はぜひ参考にしてください。

ボタンダウンシャツとは？

ボタンダウンシャツの着こなし方やマナーの前に、まずはボタンダウンシャツとはどのようなシャツなのか、特徴やルーツを押さえておきましょう。

1-1 ボタンダウンシャツの概要

ボタンダウンシャツとは、襟先をボタンで留めて着用するシャツのことです。一般的に「ボタンダウンシャツ」「ボタンダウン」などと呼ばれていますが、正式名称は「ボタンダウンカラー・シャツ」と言います。英語で、ボタンダウンは「ボタン留め」、カラーは「襟」という意味です。

ボタンダウンシャツは、襟先を小さなボタンで身頃に留めるため、ネクタイを外しても襟の形状を保てるという特徴があります。このためビジネススタイルのカジュアル化が進み、ネクタイを着用しないビジネスパーソンが増えている昨今、ノーネクタイでも美しい襟の形が保てるボタンダウンシャツは人気を得ています。

色、柄、生地のバリエーションも豊富で、さまざまな表情が楽しめるのも特徴です。生地にカジュアル感が強いオックスフォードクロスを使用したボタンダウンシャツもあれば、ドレス寄りのブロード生地を使用したものもあります。

1-2 ボタンダウンシャツのルーツ

ボタンダウンシャツのルーツは、1800年代まで遡ります。考案したのは、アメリカの老舗紳士服ブランド「Brooks Brothers（ブルックスブラザーズ）」の創始者の孫にあたる、ジョン・E・ブルックスという人物です。

ジョン・E・ブルックスは、イングランドを旅行中にポロ競技を観戦していた際、選手のユニフォームの襟先がボタンで身頃に留められていることに気付きました。馬に乗って疾走する際、襟が風にはためいてパタパタすると競技の邪魔になることからボタン留めされていると知ったジョン・E・ブルックスは実用的な視点に感心し、自分の店のシャツに取り入れることを決めたと言われています。

発売後、好評を博したボタンダウンシャツは、その後ブルックスブラザーズ以外の数々のブランドで模倣され、今では100年を超える歴史を持つスタンダードなアイテムとして定着しています。

ボタンダウンシャツを着用する際のポイントやマナー

ボタンダウンシャツはさまざまな着こなしに合わせやすいシャツですが、着用する際には押さえておきたいポイントやマナーがいくつかあります。ここでは、主なポイントとマナーを紹介します。

2-1 襟先のボタンは留める

ボタンダウンシャツの特徴である襟先のボタンは、必ず留めて着用しましょう。

襟先のボタンを外してしまうと、襟先がパタパタするだけでなく、襟全体の形も崩れてつぶれてしまうため、だらしない印象になります。ボタンダウンの特徴である襟立ちの良さを活かすためにも、着用シーンを問わず、ボタンは留めて着用するのがポイントです。

ただし、洗濯する際は襟先のボタンを外してください。ボタンダウンシャツは、襟先のボタンを留めたままで洗濯してしまうと、ボタンが縫い付けてある身頃の生地やボタンホールに負荷がかかり、ほつれや破れの原因となります。

2-2 ノーネクタイで着用する際は台襟ボタンを外す

ネクタイなしでも襟先の形が美しく保たれるため、ボタンダウンシャツは、ノーネクタイで着用される機会も多いです。ノーネクタイで着用する場合、台襟ボタンを外すのが着こなしのポイントです。

特にビジネスシーンでは、ボタンを上まで全て締めることできっちりした印象を演出することもありますが、ボタンダウンシャツの場合、台襟ボタンを外すことで、襟の上部がほどよく丸みを帯びた形になり、シルエットが整います。

ただし、台襟ボタンを外した首元からインナーが見えてしまうと印象が良くないため、インナー選びには注意が必要です。丸首は開きが浅く、首元から見えてしまいやすいため、深めのUネックやVネックのインナーを選びましょう。

2-3 冠婚葬祭では基本的に着用不可

ボタンダウンシャツは、お葬式や結婚式など、冠婚葬祭のフォーマルなシーンにはふさわしくありません。前述のとおり、もともとポロ競技のユニフォームから発祥したシャツなのでカジュアルな印象があり、正装が求められるようなシーンではマナー違反となります。

ノーネクタイでも構わない結婚式の二次会ならボタンダウンシャツの着用も可能ですが、法事の席では平服であっても、ボタンダウンシャツの着用は避けましょう。

冠婚葬祭には、フォーマルな印象のドレスシャツが適しています。色は白で、襟はレギュラーカラーかワイドカラーのものが最適です。どんな場でも失礼なく着られるシャツなので、1枚持っておくと便利です。

2-4 ネクタイを着脱する際は襟先のボタンを外す

ボタンダウンシャツは、ネクタイを締めても、ノーネクタイでも着用できるワイシャツです。どちらの場合でも襟先のボタンは留めたままで着用しますが、ネクタイを締めたり外したりするタイミングで、一旦襟先のボタンを外しておきましょう。

ネクタイの着脱時にボタンを外すようにしておけば、ネクタイを外す際にボタンを外してそのまま洗濯することができ、シャツを着る際も、シャツに袖を通し、ネクタイを締めてから襟先のボタンを留めればスムーズです。

【シーン別】ボタンダウンシャツの着こなし方や注意点

ボタンダウンの着こなし方や注意点は、着用シーンによっても異なります。「ビジネス」「ビジネスカジュアル」「結婚式の二次会などカジュアルなパーティー」の3つのシーンでの、ボタンダウンの着こなし方と注意点を紹介します。

3-1 ビジネス

ボタンダウンシャツは、ビジネスシーンで着用するシャツとしても一般的になりつつあります。しかし、そもそも伝統的なフォーマルスタイルではないため、相手や状況によって着こなし方に注意したり、着用を避けたりする必要があります。

たとえば、外部の顧客に合う営業などの場合、ネクタイを締めて着用するのがおすすめです。また、着用を避けた方がいいビジネスシーンとしては、初顔合わせの会議や打ち合わせ、重要な会議や商談の場が挙げられます。

その他、マナーや身だしなみにこだわりが強い人、古くからボタンダウンシャツはカジュアルなシャツだと認識してきた年配の人などに会う席でも、着用は控えるのが無難です。

シーンやビジネスパートナーによって着こなし方や着用の可否を判断し、相手に不快感を与えないよう努めましょう。

3-2 ビジネスカジュアル

ボタンダウンシャツの活用度が特に高いのが、ビジネスカジュアルシーンです。

もともとボタンダウンシャツにはカジュアルな印象があるため、適度に肩の力を抜きたい時のジャケットスタイル、スーツスタイルの装いにぴったりです。ドレスシャツを合わせるコーディネートと比較して、親しみやすい雰囲気を演出できます。

オフィス内やリモートワークなどのシーンでは、上着を脱いで着こなすのもおすすめです。ノーネクタイでも襟元が乱れず、きちんとした印象のVゾーンを作れるボタンダウンシャツなら、すっきりと美しいシルエットで着用できます。

3-3 結婚式の二次会などカジュアルなパーティー

前述のとおり、冠婚葬祭など正装が必要なフォーマルシーンでは、ボタンダウンシャツの着用はマナー違反になります。ただし、同じ結婚をお祝いする場でも、結婚式の二次会などのカジュアルなパーティーでは、着用しても問題ないケースが多いです。

二次会などのカジュアルなパーティーは、正式な式典である結婚式と違い、開催される場所もレストランやカフェなど堅苦しくない場所であることが多く、出席者も友人が中心です。

招待状に「平服でお越しください」と書かれている場合や「ノーネクタイ可」と書かれている場合、結婚式ほどフォーマルなシーンではないため、かしこまった服装よりもボタンダウンシャツでカジュアルダウンした服装の方が、場の雰囲気にふさわしいこともあります。

ネクタイを結ぶ時におすすめの結び方

ネクタイの結び方は、ワイシャツの襟の形によって、相性のいいものが異なります。ボタンダウンシャツと相性のいいネクタイの結び方は、プレーンノットとダブルノットの2つです。

4-1 プレーンノット

プレーンノットは、ネクタイの基本的な結び方で、襟の開きが小さいボタンダウンシャツにぴったりです。スタンダードな結び方なので、格式高い装いが求められるシーン以外なら、あらゆる場面に対応します。

プレーンノットの結び方は、まずネクタイの太い方を左側に、細い方を右側にして、太い方が細い方の上になるように交差させます。次に、太い方を細い方の下側から通して一周させ、首周りのループに下から通し、そのままループの手前側に通して下に向けて引っ張ります。最後に、結び目を整えれば完成です。

結び目は小さく縦長で、ラフな印象に仕上がります。簡単に結べるので、最初に覚える結び方としても最適です。

4-2 ダブルノット

ダブルノットは、ボタンダウンシャツに合わせるネクタイの結び目をボリュームアップしたい場合におすすめの結び方です。結び目にボリュームが出ることで、上品に見えるという特徴があります。

ダブルノットの結び方は、まずネクタイの太い方を左側に、細い方を右側にして、太い方が細い方の上になるように交差させたら、次に太い方を細い方の下側から通して二周させます。巻き付けを二周にする以外は、プレーンノットの結び方と同じです。

巻き付けを二周にして結び目にボリュームを出す分、短いネクタイだと、ネクタイの先端が高めの位置になってしまいます。このため、ダブルノットには長めのネクタイがおすすめです。

ボタンダウンシャツおすすめ4選

さまざまなシーンで活躍するボタンダウンシャツは、色や柄を変えて何枚か持っておくと、コーディネートの幅が広がります。SOLVE（ソルブ）のオーダーシャツのラインナップの中から、おすすめのボタンダウンシャツを紹介します。

5-1 青ストライプ ポプリン

• おすすめシャツ①/SOLVE シャツ（青ストライプ） 詳細・購入はこちら

白と紺のストライプ生地が爽やかな印象のボタンダウンシャツです。ジャケットやスーツ、ネクタイと合わせるビジネススタイルからノーネクタイのビジネスカジュアルスタイルまで、幅広いコーディネートに合わせられます。

形態安定加工を施した超ノンアイロン生地で、洗濯後は干すだけでアイロンがけをしたようなシワのない美しい状態に仕上がるため、お手入れが簡単。綿100％で着心地も抜群です。

5-2 紫チェック ポプリン

• おすすめシャツ②/SOLVE シャツ（紫チェック） 詳細・購入はこちら

淡いパステル調の紫と白のギンガムチェック生地が、ポップな印象のボタンダウンシャツです。広めの格子で存在感がありますが、紫の色合いが優しいためくどくなりません。カジュアルなセットアップとのコーディネートや、休日のお出かけに最適です。

ネクタイやジャケットを合わせたビジネススタイルに取り入れても新鮮です。

5-3 黒ストライプ サテン

• おすすめシャツ③/SOLVE シャツ（黒ストライプ） 詳細・購入はこちら

ブラックのストライプ生地を使用した、都会的でスマートな印象のボタンダウンシャツです。70番手単糸の生地は肌触りが柔らかく、サテン織りのためサラッとしています。

ボタンのカスタマイズを楽しむのもおすすめです。スタンダードなホワイトのボタンがモノトーンに調和するのはもちろん、光沢が美しい白蝶貝や黒蝶貝のボタンもさりげないアクセントになります。

5-4 ピンクストライプ ヘリンボーンドビー

• おすすめシャツ④/SOLVE シャツ（ピンクストライプ） 詳細・購入はこちら

ピンクのストライプ生地を使用したボタンダウンシャツです。ストライプは、ワイシャツの柄の中でも整然としてキリっとした印象を与えますが、淡いピンクで柔らかい印象に仕上がっています。さりげない織り柄がおしゃれな、ヘリンボーンドビー織りの生地です。

ハイクラスなワイシャツに使用される100番手双糸を使用し、柔らかい肌触りとほどよい光沢に高級感があります。ビジネスカジュアルはもちろん、ビジネスシーンにもおすすめの一着です。

着用マナーに気を付けてボタンダウンをおしゃれに着こなそう

ボタンダウンシャツの基礎知識や着こなしのポイント、注意点などを幅広く紹介しました。着用マナーさえ気を付ければ、ボタンダウンシャツは、さまざまなコーディネート、シーンで活用できます。その場の雰囲気に合った、おしゃれな着こなしを楽しみましょう。

さまざまな色、柄の生地から、自分にぴったり合うボタンダウンシャツを見つけたいなら、SOLVEのオーダーシャツがおすすめです。ぜひ、理想の一着をオーダーしてみてください。

SOLVE公式サイトのご案内

SOLVEでは、はじめてオーダーシャツ（オーダースーツ及びカスタムオーダーTシャツも含む）をご購入されるお客様向けに採寸や試着サービスを用意しております。

青山本店で実施中の「来店採寸サービス」では、採寸のほか販売中の生地サンプルや襟、カフスなどのパーツ見本をご覧いただけます。
またお気に入りのシャツをお送りいただければ、採寸結果をメールでご案内する「シャツ採寸サービス（現在送料無料キャンペーン中）」を行っております。オーダーシャツはお届け後30日以内の場合、初回お直しが無料なのでお気軽にお試しください。

青山本店ではその他Tシャツやセットアップなど販売中の製品を展示しており、ご試着も可能ですのでお気軽にお問い合わせください。