オックスフォードシャツとは?
「オックスフォードシャツ」という名前は聞いたことがあっても、その詳細を説明できる人は少ないのではないでしょうか。実は単純で、「オックスフォードシャツ」とは「オックスフォードクロス」という生地を使ったシャツのこと。「オックスフォードクロス」は「オックス生地」などと略して呼ばれることも多い平織り生地の1種です。 「オックスフォード」という名称でピンと来たかもしれませんが、その由来はアメリカの名門、オックスフォード大学です。19世紀にスコットランドの紡績会社が、オックスフォードを筆頭にイェール、ケンブリッジ、ハーバードといった名門大学の名前を付けて生地を売り出したのが由来を言われています。 オックスフォードクロスを使ったシャツはすべてオックスフォードシャツになりますが、襟型は「ボタンダウン」が大定番。ボタンダウンシャツの定番生地がオックスフォードとも言えます。そのため狭義では、「オックス生地」に加えて「ボタンダウンカラー」をオックスフォードシャツの必須条件とする考え方もあります。名門大学の学生を連想させるアメリカントラッド調なので、「オックスフォードシャツ」という名前もしっくりくるのではないでしょうか。
オックスフォードクロスの種類
オックスフォードシャツに使われているオックスフォードクロスは、細かく分けると4種類に分類できます。ちょっとした違いで印象が変わりますので、大まかな特徴を覚えておきましょう。
オックスフォード
そもそも「オックスフォードクロス」とは、経糸(たていと)も緯糸(よこいと)も2〜3本ずつ引き揃えて織った、「目の粗い平織りの生地」のこと。「斜子織り(ななこおり)」という日本名で呼ばれることもあります。糸の太さで呼び名が変わり、20~40番手の糸を使った標準的なタイプが「オックスフォード」です。
ヘビーオックスフォード
糸の番手は数字が小さいほど太くなります。オックスフォードクロスのうち、10〜40番手の糸を使ったものが「ヘビーオックス」。糸が太いほど生地感は厚く硬くなるのが基本原理です。
ピンポイントオックスフォード
標準的なオックスフォードよりも細い、80〜100番手の糸を使った生地が「ピンポイントオックスフォード」です。生地は薄めでソフト。糸が細い分、ツヤも増して上品な印象になります。
ロイヤルオックスフォード
100番手よりも細い、120〜140番手などの糸で織った生地は「ロイヤルオックスフォード」と呼ばれます。薄手で滑らかさがあり、触り心地は上品。ツヤ感が強く、見た目もかなりドレスなムードです。
【参考】豊富なオックスフォード生地
オックスフォードシャツの魅力
糸の太さで細かく分類できるオックスフォードクロスですが、共通した特徴もあります。それがそのままオックスフォードシャツの魅力にも。ここでは、主な特徴を4つピックアップして解説します。
シワがつきにくく洗濯しやすい
2本程度の糸を引き揃えて織っているオックスフォードクロスは、糸が1本のみの生地よりも「シワになりづらい」という特性があります。丈夫でヘタレにくい特徴もあるため、家庭の洗濯機で気兼ねなく洗えて便利です。
通気性が良くて快適
オックスフォードクロスは、経糸と緯糸が交わる部分に適度な「隙間」があります。そのため、織り目の間を空気が通りやすく、通気性に優れているのです。汗をかいても肌に張り付きにくく、快適な着心地が持続します。
オールシーズン着回し可能
通気性が良くて厚めの生地を使ったオックスフォードシャツは、季節を問わず着用できます。暖かい春夏はメインのトップスとして最適。生地感がしっかりしているのでライトなアウター感覚で羽織ってもOKです。また、インナーとしても使えるので、秋や冬にはジャケットやニットを重ねて着回せます。
オンでもオフでも着用可能
オックスフォードシャツはポピュラーなアイテムで、オンからオフまで着用可能。コーディネートに合う生地を選ぶ必要はありますが、基本的には幅広く着回せます。ただし、「冠婚葬祭には不向き」。とくに、目が粗い生地やボタンダウンカラーを使ったオックスフォードシャツはNGです。
シーン別オックスフォードシャツの選び方
ベースとなる魅力は共通していますが、シーンによって選ぶべきオックスフォードシャツは少し異なります。ここではとくに重要な「生地感」を中心に解説。「ビジネス」と「カジュアル」のシーン別で選ぶべきタイプを紹介します。
ビジネス
ビジネスシーンのスーツスタイルやジャケットスタイルで使うべきなのは、「ピンポイントオックスフォード」や「ロイヤルオックスフォード」を使ったシャツ。織り目が細かくて光沢のあるタイプを選ぶのが原則です。〈SOLVE(ソルブ)〉のようなドレスシャツがメインのブランドでは目が細かいオックスフォードクロスを使っているのが前提なので、あえて「ロイヤルオックスフォード」などとは明記していないことも多いのですが、いずれにしても滑らかでツヤ感のある生地を選ぶようにしましょう。 同じビジネスシーンでも、ビジカジスタイルなら「オックスフォード」を選んでも問題ありません。
カジュアル
カジュアルなシーンに適しているのは、少し目が粗い「オックスフォード」や「ヘビーオックスフォード」を使ったシャツです。糸が太めで生地がしっかりしているため、ライトアウターとしても着回しやすくなります。
ビジネスシーンでオックスフォードシャツを着こなすには?
オールマイティーに使えるオックスフォードシャツですが、ビジネスシーンで着こなす際には気をつけるべきポイントもあります。「サイズ感」「色」「デザイン」という3つの切り口からわかりやすく解説しましょう。
サイズ感
ビジネスシーンでオックスフォードシャツを着用する場合は、ジャストサイズを選んで上品に着こなすのが基本です。カジュアルなビジネススタイルでは、シャツの裾を出しても問題ありませんが、スーツスタイルでは裾をタックインするのが原則。そのため、シャツを着た時にお尻が半分程度は隠れる長さを選んでおくのがおすすめです。身幅も着丈も最適なサイズ感のオックスフォードシャツが見つからない場合は、〈SOLVE(ソルブ)〉などでオーダーするのが最善策でしょう。
【参考】まずは自分のサイズをチェック
色
オックスフォードシャツはカラーのバリエーションも豊富に出回っています。とは言え、正統派のスーツスタイルに合わせるべきなのは定番カラー。「ホワイト」か「サックスブルー」を選ぶのがおすすめです。少しカジュアルダウンしたノータイのビジカジスタイルなら、ネイビーやグレーといったシャツを選ぶと、こなれた雰囲気が演出できます。
デザイン
狭義のオックスフォードシャツではボタンダウンカラーであることも必須条件ですが、襟型がボタンダウンだと少しカジュアルな印象になります。そのため、状況に合わせて襟型を選ぶのが得策。フォーマルな印象を大切にしたいスーツスタイルやジャケパンスタイルでは、レギュラカラーやセミワイドカラーのオックスフォードシャツを合わせるのが基本です。オックス生地を使ったボタンダウンシャツの中には、ボタンの色や前立ての切り替えなどで遊び心を加えたタイプもよくありますが、生地感が少しカジュアルだからこそ、他のディテールはシンプルなタイプを選ぶとバランスが整います。
【参考】ビジネスシャツで人気のデザインは?
まとめ
オックスフォードシャツについて詳しく解説してきたので、誰かに説明できるくらいインプットできたのではないでしょうか?ただし、着こなすためには知識だけでなく実践も重要です。〈SOLVE(ソルブ)〉でもいろいろなオックスフォードクロスでオーダーシャツが作れますので、生地、サイズ、ディテールまでこだわって注文してみてください。
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