ビジネスカジュアルで使えるアイテムの選び方

服装はフォーマルなほどルールが厳格です。カジュアルになると自由度が高まり、着る人の教養やセンスが問われます。最近はビジネスカジュアルで仕事ができる職場も増えていますが、スーツよりも着こなしが難しいので、どこから改善すべきかわからなくても無理はありません。ただし、基本さえ押さえればビジネスカジュアルを着こなすのも簡単。ここでポイントを押さえてしまいましょう。まず、仕事する相手に不快感を与えないのが大前提。そのためには清潔感が大切です。また、シンプルな服装がベター。強い個性が相手に与える印象は不確定要素で、仕事を進める上で損をすることもありえるからです。清潔感があってシンプルなビジネスカジュアルの定番アイテムはそう多くありません。アイテム毎に選び方や着こなし方などを解説します。

ジャケット

ジャケットは簡単にきちんと感が演出できる便利なアイテム。ネクタイを締めたジャケパンスタイルでも、カジュアルなセットアップスタイルでも、ジャケットさえ着ればビジネスシーンに適した服装に仕上がります。ビジネスカジュアルでは、スーツのジャケットよりも少しカジュアルなタイプが定番。アンコンジャケットと呼ばれる芯地や裏地を省いたタイプが基本です。生地もカジュアルなものが主流。よほどチープな印象さえなければビジネスカジュアルで着用して問題はありません。ストレッチやウォッシャブルなどの機能を備えた生地を選べば、動きやすくてケアも簡単です。定番カラーはビジネススーツと同じく、ネイビー、グレー、ブラック。季節や気分に合わせて、明るめのブルーやベージュ、カーキやブラウンなども活用しましょう。

Tシャツ

ビジネスカジュアルの定番アイテムとしてTシャツが台頭してきています。ただし、仕事相手に会うときはジャケットをはおるのが原則。ジャケットのインナーに白いTシャツを合わせるコーディネートが定番化しています。王道のTシャツはやはり、クルーネックの白。ただし、シンプルな無地であれば他のネックデザインや定番カラーでもビジネスカジュアルで使用できます。シンプルなTシャツなら着こなすのは難しくありませんが、お手本は先日の解説記事 『インナーはまだシャツ一択？「Tシャツ」や「半袖ニット」を使ったビジカジコーデを解説』 も参考にしてみてください。また、シンプルだからこそ生地感が重要。あまりにも薄手だと肌着っぽく見えてしまうのでNGです。その反面、厚手すぎるとカジュアルな印象に。仕事着として品位のある生地感を意識しましょう。さらにサイズ感も大切。フィットしすぎだと下着っぽく見えてしまうのでNGです。たとえ体型に自信があっても、トレンドも意識しつつ適度に余裕のあるサイズ感を選ぶのがおすすめです。

ポロシャツ

ビジネスカジュアルでは上品な襟付きトップスを着るのが原則です。そのなかでもっとも涼感を得られるのがポロシャツ。定番生地の鹿の子は通気性が抜群だからです。最近になって増えているニット生地はソフトな触感と上品な質感が魅力です。他のアイテムと同じく、ビジネスカジュアルにおいては定番カラーのポロシャツを選ぶのがベター。ただし、Tシャツよりも上品なアイテムなので少し意外性のあるカラーを選んでもラフになりすぎることはありません。清潔感や品格はキープすべきなので、色で遊ぶ際は必ずシンプルなデザインを選びましょう。襟付きのポロシャツは、Tシャツと違って1枚で着てもOK。簡単に品良くまとまるので、クールビズで重宝します。ただし、ポロシャツ1枚だと体のラインが出やすいので、サイズ選びは要注意。迷ったら少し大きめを選ぶようにしましょう。ポロシャツのなかでも、ビジネスシーンでは「ビズポロ」と呼ばれる仕様が定番です。シャツと同じように台襟がついているため、首元が立体的になってエレガント印象になります。また、台襟つきだからこそジャケットに合わせやすいのもポイント。襟型の定番はセミワイドですが、襟のバタつきが気になる場合はカッタウェイやボタンダウンカラーが解決してくれます。

シャツ

ポロシャツよりもさらに上品なのがシャツです。ネクタイを締めてもOKですが、ノータイにすると一気にカジュアル感が高まってこなれた印象になります。ビジネスカジュアルで使うシャツをスーツ用のシャツと同じ感覚で選んでも間違いではありませんが、ノータイで着こなすなら色や柄で少し個性を加味するという手も。無地ならネイビー、柄物ならストライプはギンガムチェックがおすすめです。ノータイの場合は襟型も重要。首元がスッキリまとまるカッタウェイがイチ押しです。襟先がバタつかない使い勝手を優先するならボタンダウンカラーが適しています。シャツを着こなす際は、裾をタックインするのが原則。ノータイでジャケットを重ねてVゾーンが寂しく感じる場合は、ジャケットの胸ポケットにチーフを差せば華やかになります。

ニット＆カーディガン

スーツスタイルでも使うシンプルなニットやカーディガンは、ビジネスカジュアルでも重宝します。ジャケットのなかにも合わせやすい薄手のハイゲージが基本。厚手のローゲージは粗野でNGです。ミドルゲージもラフな印象になりがちなので、避けるようにしましょう。素材の定番はウールやカシミヤですが、最近は機能的で便利な素材も増えています。ただし、ニットは質感が印象に直結するので、上質感のある生地を選ぶようにしましょう。念のため触れておくと、同じニット生地を使ったアイテムでも、プルーオーバータイプは「ニット」と呼ばれ、フロントを開くタイプは「カーディガン」となります。両者の良いとこ取りが可能なジップアップタイプも実は狙い目で、〈SOLVE（ソルブ）〉の「仕事ニット」にもジップアップタイプがあります。ジャケットを重ねる場合はニットのネックデザインで印象が大きく変わります。クルーネックが大定番で、Vネックはシャープな雰囲気。タートルネックは上品な印象でウォームビズで重宝します。また、最近はモックネックも人気です。ニット生地のアイテムは柄物も多い豊富ですが、ビジネスカジュアルで使うならシンプルな無地。ニット生地は上質感があるので、ジャケットを重ねなくても上品にまとまりやすく、ニット1枚でOKなシーンも増えています。また、長袖だけでなく半袖もあるので、季節に合わせて使いこなしましょう。

パンツ

ビジネスカジュアルに適したパンツはいくつかありますが、定番と言えるのはスラックスとチノパンツです。ただし、ビジネスカジュアルで主流のスラックスは、イージーパンツの仕様を取り入れたイージースラックスと呼ばれるタイプ。生地にストレッチ性があり、ベルトでもドローコードでもウエストサイズを調整できるのが標準的な仕様です。チノパンツも丈夫なチノクロスではなく、ストレッチ性のある生地を使った動きやすいタイプが定番化しています。いずれのパンツも、センタークリース（折り目）の入ったタイプが上品でおすすめ。タック入りならウエストに余裕が生まれ、腰周りのストレスが低減して動きやすさがアップします。シルエットはスリムなほど上品に見えますが、テーパード型で足元さえスッキリしていればビジネスカジュアルとしては合格です。パンツ丈は少し短めでもOK。軽快な足元が演出できます。

シューズ

ビジネスカジュアルの足元には、レザーシューズ（革靴）もスニーカーも合わせることが可能。シンプルなデザインであればどちらを選んでも大丈夫です。細かいデザインについて解説すると、レザーシューズは紐靴がフォーマル度が高く、スリッポンはややカジュアル。ビジネスカジュアルにはスリッポンの1種であるローファーが最適です。スニーカーはコート系と呼ばれるクリーンでシンプルなタイプが定番。カラーはモノトーンのワントーンが基本で、とくに清潔感のある白が人気です。ただし、シンプルなスニーカーならネイビーやベージュで少しハズしても品格を損うことなくおしゃれにまとまります。ビジネスカジュアルでスニーカーを使うのが当たり前になっていますが、スポーティで少しカジュアルな印象になるのも事実。その日に会う相手も考慮してシューズを選ぶようにしましょう。

まとめ

ビジネスカジュアルを着こなすのは決して簡単ではありませんが、王道カラーのシンプルな定番品さえ組み合わせればコーディネートを築くのは難しくありません。それでも何を選んで良いかわからない場合は、〈SOLVE（ソルブ）〉で選べば問題は解決。フォーマルすぎずカジュアルすぎないバランスが絶妙なので、自動的に洒脱なコーディネートができ上がります。具体的には、「楽ジャケ」と「楽スラ」のセットアップ、「仕事Tシャツ」、「仕事ポロ」、「仕事ニット」を組み合わせれば基本的なワードローブは完成。シャツをオーダーしてワードローブに加えれば、着こなしの幅が広がります。

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